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#32

この物語は「東方」と「岡崎朋也(CLANNAD)」のクロスオーバー作品です
原作とは異なるキャラクタの性格や設定が含まれています

まとめ:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-category-21.html
第一話:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-entry-294.html
↓から書き方を少し変更
守矢編:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-entry-329.html
#32「魔理沙とマジックアイテム」


「これは量産型ミニ八卦炉で、これがマジックボム、んでこれがポーションだな」
魔理沙が次々とマジックアイテムを出し、それを説明する
前に見た怪しげなキノコや薬品は、どうやらこれの作成に使っているようだった

「何でこんなにマジックアイテムがあるんだ?」
朋也は、ふと疑問に思ったことを口にした
霊夢やアリスがこの類のアイテムを研究している、あるいは所持しているのを見たことがない
特にアリスは同じ魔法使いなのだから、何かしら持っていてもおかしくはなさそうなものだ
だがそれ以上に、魔理沙に必要なのかと、疑問に思った
ここにあるアイテムの多くは戦闘に使えるものであり、弾幕やスペルカードを自由に操る魔理沙には不要に思えた

「そうだな…半分は研究のためだ
 新しいものを発見するってのは、それだけで楽しいからな」
その言葉とは裏腹に魔理沙の声は低く、楽しそうには聞こえなかった
こちらに顔を向けず、朋也に背を向けたまま言葉を続ける
「もう半分は―補うためだな」
さらに声のトーンが低くなった
あまり深入りはしない方が良いのだろうかとも思ったが、それでも聞き返すことを止めることができなかった
「―補う?」

「私はな、弾幕ごっこじゃそこそこ名の知れた存在だ
 負け知らずってわけじゃないが、それでも強敵に勝った経験は多い」
真剣であり、自慢げであり、しかし悔しそうな様子で続ける
「だがな、上には上がいるんだよ―
 霊夢には博麗の巫女としての特別な力がある
 早苗も神の力を借りた風祝だ」

朋也は声を挟むことができずに、ただ聞いていた

「アリスみたいな精密な魔法も使えないし
 パチュリーのような強力な魔法も使えない
 咲夜みたいな真似もできやしない 
 自慢のスピードだって、天狗や吸血鬼に勝てるかどうかは―」

いつもの魔理沙はどこへ行ったのだろうか、そこにはか弱い少女の姿があった

「それに…おまえにも負けちまった…
 弾幕だけは負けたくなかったのにな…」

感情を出しきってしまったからだろうか、そのまま魔理沙は何も言わず、動かず、ただ立っていた

「そうか…すごいな、魔理沙は」
朋也は、その一言だけを言った
「そんなことない!あいつらに追いつけないんだ…私は…!」
魔理沙が振り向く
その表情は悔しさで溢れており、今にも涙が零れそうだった
朋也はなにか気の利いたことを言おうかと思ったが、上手く言えそうにもなかったので、思ったままに言葉を紡いだ
「―でも、それでもすごいと思うぜ?
 俺だったら、すぐに諦めてるだろうしな」

朋也は思い返す
勉強からも、他人からも―父親からも逃げていた日々を
今は思い出せないが、あらゆるモノから逃げ、全てを捨てた過去を―

「努力できるってのも一つの才能なんじゃないか?
 霊夢やアリスが天才だとしたら、魔理沙は秀才だな」
努力が才能を凌駕することは、まずないだろう
なぜなら、その結果は努力によって育てられた才能―実力が作り出すからである
そしてその努力自体も、あるいは才能がなければできないモノである

「そう…なのか…?私は…」
「あぁ、俺を―いや、今まで頑張ってきた自分を信じてやれよ」
朋也は自信たっぷりに―そう聞こえるように答える
魔理沙は頭を振ると、ややあって笑いだした
「ははっ…なんだよ、そのわけのわからない自信は」
低い声でそう言ったかと思うと、顔をあげた

―魔理沙は笑っていた
それはまだ悲しみの残る顔であったが、柔らかさの感じられる表情でもあった

「魔理沙は魔理沙のやり方でやればいい
 やり方もペースも、誰かに合わせる必要はないだろ?」
―そして、それは俺もだな…朋也は胸の中で呟いた
「…そうだな、この魔理沙様ともあろう者が
 少しばかり焦ってしまってたようだぜ」
魔理沙はいつものような不敵な笑顔を浮かべていた


――――――――――――――――――――――――――


「また遊びに来いよ」
「あぁ、ありがとう」
別れの挨拶もそこそこに、朋也は博麗神社へと飛び立った
「不思議なやつだな…あいつは」
嬉しいような、困ったような笑みを浮かべる
「普段泥棒と言われている私が大事なものを盗まれるなんて、シャレにならないぜ…」


夕暮れに佇む魔理沙の顔は、茜色に染まっていた


(―盗む…か…)


続く?
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2010.03.08 Mon l 朋也と幻想郷 l COM(2) TB(0) l top ▲

コメント

No title
てっきり自分は魔理沙は香霖とだとばかり…。そういえば「親子」って書いてありましたっけ。なんか印象で別の解釈しかけてました。危ないところでした…。

嫉妬にまみれた魔理沙が好きな自分ですが、こんな素直な魔理沙も可愛いですね。捻くれてない素直さって素敵です。



続き、がんばってくださいね!

2010.03.09 Tue l クロスィ. URL l 編集
萌え魔理沙も良いものだ(?)
おぉぅ?それは確かに危ないところですなぁ

霖之助の役割は朋也に"親子"を思い出させることと、"幻想郷と外界"の違いみたいのを認識させることにあるのですよ
まぁ他にも伏線があるのですが、それはまた後の話…

たとえ捻くれていても、それを何とかするのが朋也クオリティ(マテ
作中では語っていませんが、彼には「絆を結ぶ程度の能力」もあります
原作を知っていれば分かりますが、彼はあちこちでフラグを立ててしまいますからw
私にもこんな風に言ってくれる友人や恋人がいれば良かったのに


魔理沙が一段落したところで、ようやく紅魔館編が始まります
大筋なところしか決まっていませんが、やはりこのwin第一作は気合いが入りますね
…空回りしないといいなぁ(=ω=.)



すっごく今更なんだが、こんなメタ発言しまくってて問題ないのだろうか…?
2010.03.09 Tue l 神北クドリャフカ. URL l 編集

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