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#36

この物語は「東方」と「岡崎朋也(CLANNAD)」のクロスオーバー作品です
原作とは異なるキャラクタの性格や設定が含まれています

まとめ:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-category-21.html
第一話:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-entry-294.html
↓から書き方を少し変更
守矢編:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-entry-329.html
紅魔館編:http://bslb.blog25.fc2.com/blog-entry-469.html
#36「知識と日陰の少女」


「ここが大図書館…」
周りを見渡す
巨大な本棚が並び、そこに無数の本が並べられている
本こそ人間サイズであるが、まるで巨人の図書館に来たようだった


「ふーん あの男がその外来人なの?」
「えぇ、そうです―何か感じるものはありますか?」
咲夜はこの図書館の主―パチュリー・ノーレッジと話をしていた
主人であるレミリアが妙に朋也に興味を持つものだから、その疑問を魔女であるパチュリーに尋ねてみたのだ

「見ただけでは何とも言えないわね
 ―でも、不思議な魔力の持ち主ではあると思うわ」
二人は朋也を見た
彼は物珍しそうに歩きまわっている
その様子からは、特に興味深い何かを見つけることはできなかった

「まぁ、レミィがわざわざ連れて来たんだから、何かあるんでしょ」
私は興味ないけどね、と付け加え、パチュリーは本の世界へ戻った
この魔女は本の虫で、日がな一日それらを読んでいる
魔女にとって知識は栄養であり、それを得ることは趣味であり、生きがいである
そう過去にパチュリーに聞いたことを、咲夜は思い出した

「魔法使いってのも色々なんだな」
咲夜とパチュリーの元へと朋也が戻って来た
その表情から驚きと感心、そして呆れに近い感情が見てとれ、咲夜は胸の内で賛同した
(パチュリー様も、もう少し外に興味を持たれても…)
「魔理沙やアリスの家のとは規模が違うな…」
咲夜の思考は、朋也の呟きによって停止させられた
慌ててパチュリーの顔を窺うと、僅かに眉毛がピクピクと動いているように見えた
いや、それ以前に身体が微かに震えていた
「そ、それでは、失礼します」
咲夜は朋也の手を取り、できるだけ刺激をしないように外へ出た


「どうしたんだ、突然?」
朋也はわけが分からないといった風に聞く
それもそうだろう、初対面の相手の情報を、彼がそうそう持っているとは思えない
「魔理沙はパチュリー様の本をしょっちゅう盗んでいるのよ
 だから、魔理沙の名前は禁句になってるの」
「…魔理沙が?」
咲夜の説明に朋也は首を傾げる

今までの魔理沙を思い出す―確かにいたずらっぽいところはあったが、盗みをするようには見えなかった
それとも、自分に見せていた顔は…そう朋也が悩んでいるのが分かったのであろう
咲夜は"一応"のフォローを入れた
「"死ぬまで借りていく"それが魔理沙の口癖よ
 確かにパチュリー様の寿命から考えれば、かなり短い期間だとは思うけどね」
咲夜はそう言いながらも、我ながら説得力がないなと思った
そもそも、そんな言い訳が通用するわけがないのである
「それでも、許されることと許されないことがあるだろう…」

朋也は複雑な表情をしていた
身近な人間が盗人だと聞かされた人間の反応としては、いたって普通であるだろう
そこで、咲夜は一つの提案することにした
「あなたが魔理沙と仲が良いのなら、本を返すように説得してくれないかしら?」
朋也は顔を上げると、どこか決意に満ちた目で頷いた


(魔理沙…ね、色々と羨ましいやつではあるわね)
パチュリーは一人、イスに座りながら紅茶を一口飲んだ
その表情に怒りの感情は見られず、自嘲の笑みさえ浮かべているように見えた


続く?
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2010.04.08 Thu l 朋也と幻想郷 l COM(0) TB(0) l top ▲

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